「老後にいくら必要か」の計算方法を、以前この記事にまとめました。
ただ、正直に告白すると——あの記事を書いた時点で、私は自分の正確な年金見込み額を知りませんでした。
年金との接点といえば、年に1回届くこの「ねんきん定期便」をながめるくらいだったんです。

「計算式は分かった。でも、肝心の自分の数字が分からない」
それでは話が進まないので、重い腰を上げて、ねんきんネットで実際に試算してみました。結果、思わぬ発見がありました。働き方の選び方ひとつで、もらえる年金が月5万円も違ったのです。
ログインは、思ったより簡単でした
「ねんきんネットって、登録が面倒そう」——私もそう思って後回しにしていました。
でも、マイナンバーカードを持っていて、マイナポータルと連携済みなら話は別です。マイナポータルにログインすれば、ねんきんネットのユーザIDやパスワードを入力することなく、そのままねんきんネットに入れました。
新しくIDを作る必要も、書類を待つ必要もなし。「あれ、もう入れた」というのが正直な感想です。
ログインすると、メニューに「将来の年金額を試算する」があります。ここを押すだけです。

※マイナンバーカードがない場合の登録方法や、試算画面までの手順は、こちらの記事にまとめています。
試算してみたら、働き方でこんなに違った
トップページの「将来の年金額を試算する」から、条件を変えて2パターン試算してみました。私の勤務先の定年は65歳です。
① 65歳まで働いて、65歳から受け取る場合
月 約17万円 でした。
② 60歳で退職し、そのまま年金を5年繰上げて受給する場合
月 約12万円 でした。
| 働き方 | 年金見込み額 |
|---|---|
| 65歳まで働く | 月 約17万円 |
| 60歳で退職し繰上げ受給 | 月 約12万円 |
同じ私の年金なのに、月5万円の差。年間にすると60万円、仮に90歳まで生きるとしたら、その差は1,500万円を超えます。
なぜ、こんなに違うのか
理由は2つあります。
ひとつは、厚生年金の加入期間が5年短くなること。60歳で辞めると、その分将来の年金額の積み上げが止まります。
もうひとつは、繰上げ受給の減額です。年金は本来65歳からですが、60歳から受け取る「繰上げ」を選ぶと、1ヶ月早めるごとに0.4%減額されます。60ヶ月(5年)繰り上げると、24%の減額。これが一生続きます。
この2つが重なって、月5万円の差になっていました。正直、ここまで違うとは思っていませんでした。
※ここで紹介した金額は、あくまで現時点の見込み額です。制度の改正や実際の働き方によって変わることがあります。
試算してみて、考えたこと
以前の記事では「夫婦の年金が月20万円なら」という仮の数字で計算しました。今回はじめて、自分の本当の数字を式に入れることができました。
夫もほぼ同じくらいの見込みなので、65歳まで働けば、老後の生活費のかなりの部分は年金でカバーできそうだ、というのが我が家の現時点での結論です。逆に、2人とも60歳で辞めたら——と考えると、ちょっと背筋が伸びました。
「何歳まで働くか」は、なんとなくの気分で決める話だと思っていましたが、数字を見て決める話でした。
それからもうひとつ。この17万円は「額面」です。ここから介護保険料や健康保険料、税金が引かれるので、手取りはもう少し少なくなります。この話は長くなるので、また別の記事でまとめますね。
よくある質問
Q. ねんきんネットの利用にお金はかかりますか?
A. 無料です。国(日本年金機構)のサービスです。
Q. 試算にはどのくらい時間がかかりますか?
A. マイナポータル連携済みなら、ログインから試算結果まで5分程度でした。
Q. 夫婦それぞれで確認が必要ですか?
A. はい。年金は1人ずつなので、それぞれのアカウントでログインして試算し、2人分を合算すると世帯の年金収入が見えます。
まとめ:5分の試算で、老後の解像度が上がりました
ログインしてしまえば、試算自体はあっという間です。そして出てきた数字は、「老後が不安」という漠然とした気持ちを、「では何歳まで働くか」という具体的な相談に変えてくれました。
私は年に1回届く「ねんきん定期便」を見て、分かった気になっていました。でも実際に試算してみると、働き方によってここまで差が出ることが分かりました。定期便をながめるだけでは、見えていなかったのです。
まだの方は、ぜひ一度ログインしてみてください。手順はこちらの記事からどうぞ。
夫婦でお金の話を始めるきっかけには、こちらの記事もおすすめです。

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