「終活なんて、まだ早い」
50代の私も、ずっとそう思っていました。
でも、ある日、保険の更新書類を探していて、引き出しの中がぐちゃぐちゃなことに気づいたんです。
通帳、保険証券、年金関係、家電の保証書、もう使っていないクレジットカードの明細――。
「これ、もし私に何かあったら、家族は絶対わからない」
そう思った瞬間、ずっと先送りにしてきた「終活」が、急に自分ごとになりました。
今日は、そんな私が書類整理から始めてみた話を、お話しさせてください。
なぜ「書類」から始めたのか
終活って、いろいろあります。
洋服を減らす、食器を見直す、お金の話を夫婦でする、エンディングノートを書く――。
その中で、やってみていちばん気持ちが軽くなったのが「書類」でした。
理由は3つあります。
ひとつ目は、いちばん放置されがちだから。
通帳や保険証券は、開けることが少ない引き出しの中で、ずっと眠っています。「いつか整理しよう」と思いながら、何年も経ってしまっていました。
ふたつ目は、家族がいちばん困る場所だから。
万が一のとき、残された家族が真っ先に探すのが書類です。「どの保険に入っていたか」「どこの銀行を使っていたか」――書類の場所がわからないと、手続きに時間や手間がかかることがあります。
みっつ目は、やってみると意外と早く終わるから。
洋服や食器は、思い出があってなかなか進みません。でも書類は、いるか・いらないかが比較的はっきりしているので、サクサク進められます。
やってみた、4つのステップ
私が実際にやった順番を、そのままお伝えします。
STEP 1|全部、いったん出す
まず、書類が入っている引き出し・棚・箱、ぜんぶ開けて、中身を一か所に出します。
我が家の場合、リビングの引き出し2つ、寝室のクローゼット、押し入れの段ボール1つ――全部出してみたら、思っていたより量があってびっくりしました。
「えっ、こんなにあったの!?」というのが、最初の感想です。
ここで大事なのは、「整理しよう」と思って引き出しの中だけ眺めないこと。全部出すと、自分が何を持っているかが、はじめて見えます。
STEP 2|4つの山に分ける
出した書類を、こんなふうに4つに分けていきます。
- 残す(保険証券・年金関係・登記簿など、大事なもの)
- デジタル化して捨てる(家電の取扱説明書・古い明細など)
- すぐ捨てる(期限切れの書類・もう使わないチラシなど)
- 判断保留(迷ったもの)
判断保留の箱を作るのが、ポイントです。
「これ、いるかな…どうしよう…」で止まると、整理が進みません。迷ったらいったん「保留」に入れて、先に進む。あとでまとめて見直します。
STEP 3|「残す」をジャンル別にまとめる
「残す」と決めた書類を、ジャンルごとにファイルや封筒に分けます。
我が家は、こんな感じで分けました。
- 保険(生命保険・医療保険・火災保険)
- 銀行・証券(通帳・残高証明書)
- 年金(ねんきん定期便・基礎年金番号がわかる書類)
- 不動産(登記簿・固定資産税の書類)
- 家族(戸籍謄本・住民票の控え)
- 医療(健康診断結果・お薬手帳の控え)
100円ショップのクリアファイルでも、十分です。
ラベルを貼っておくと、あとで家族が見たときにすぐわかります。
長く使うなら、立てて並べられるファイルボックスもおすすめ。シンプルで中身が見やすいものだと、引き出しを開けるのが少し楽しくなります。
STEP 4|「ここに全部ある」と家族に伝える
最後に、整理した書類の置き場所を、家族に伝えます。
「リビングの引き出しの、いちばん上の段に、まとめてあるからね」
これだけで、万が一のときに家族が迷わずにすみます。
整理して、しまって、終わりじゃない。
「ここにあるよ」と伝えるところまでが、書類整理です。
残す書類・捨てる書類の見分け方
「これ、いるの?いらないの?」で迷ったとき、私が使った目安をお伝えします。
残したほうがいいもの
- 保険証券(生命保険・医療保険・火災保険など)
- 年金関係(ねんきん定期便の直近1年分・基礎年金番号がわかる書類)
- 不動産関係(登記簿・購入時の契約書)
- 大きな買い物の保証書(家電・家具など、保証期間内のもの)
- 医療記録(手術歴・大きな病気の記録)
- 戸籍関係(必要時に取得方法がわかるようメモしておく)
捨ててもいいもの
- 期限切れの保険証券(更新後の古いもの)
- 古い銀行・クレカの明細(直近1年分以外)
- 取扱説明書(ネットで見られるものは捨ててOK)
- 保証期間が切れた家電の保証書
- 何年も使っていないポイントカード
捨てる書類の中には、名前や住所、口座番号が書かれたものも多いです。そのまま捨てるのは少し不安なので、家庭用のシュレッダーがあると安心。手頃な価格のものでも十分です。
迷ったときの考え方
「これがなくて、家族が困るか?」と自問してみてください。
困らないなら、捨てて大丈夫です。
残す書類は、「家族が手続きに使うもの」だけでいい。
思い出の書類は、別の箱にまとめておけば十分です。
やってみてよかったこと
書類整理を終えて、気持ちがすーっと軽くなりました。
理由は3つあります。
1. 引き出しを開けるたびのモヤモヤがなくなった
ぐちゃぐちゃの引き出しを見るたび、「いつか整理しなきゃ」と思っていました。それが消えるだけで、毎日が少し気持ちいいです。
2. 自分が何を持っているかが、はじめてわかった
「あ、この保険、もう必要ないかも」「この銀行口座、ほとんど使ってないな」――整理しながら気づくことがたくさんありました。
3. 家族に「ここにあるから」と言えるようになった
これがいちばん大きかったです。「私に何かあっても、ここを見て」と言えるだけで、自分自身がすごく安心しました。
整理した内容は「エンディングノート」にまとめておく
書類を整理したら、どこに何があるかをエンディングノートに書いておくと、さらに安心です。
「保険証券は、リビングの引き出し」
「通帳は、寝室の金庫」
これくらい書いておくだけで、万が一のときに家族がすぐ動けます。
エンディングノートは、書く項目があらかじめ整理されている市販のものを1冊用意すると、迷わず書き始められます。
エンディングノートの始め方はこちらに書いています。
万が一のときに残された側が困らないよう、夫婦で確認しておきたいことはこちらにまとめています。
→ 夫が先に亡くなったら?50代妻が今のうちに確認しておきたい3つのこと
まとめ:「終活」は、書類から始めると気持ちが軽くなる
「終活」と聞くと、なんとなく重たい話に感じます。
でも、書類を整理するくらいなら、週末にちょっとやるだけで進みます。
私がやったのは、
- 全部出す
- 4つの山に分ける(残す・デジタル化・捨てる・保留)
- 残すものをジャンル別にまとめる
- 家族に置き場所を伝える
この4ステップだけ。
「いつかやろう」を「今週末やってみよう」に変えるだけで、見える世界が変わります。
洋服や食器を片付けているうちに、「次は書類かな」と思って手をつけました。ひとつ整理すると、次へ次へとつながっていくものですね。
夫婦のお金の話、全体の進め方はこちらにまとめています。


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